ボラセンのつぶやき

クリエイティブさが求められる仕事は、プロダクトアウト案件なのかマーケットイン案件なのか問題。

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ある人はこう言う。
「プロダクトは愛だ!」
 
また、別の人はこう言う。
「サービスづくりは慣れだよ」
 
なんかそれっぽいけど、それっぽくもないし、
結局どうすりゃ良いんだよ、ってなるんだと思う。

こんな依頼を受けた

 僕(ボラセン)は最近、絶賛運用中のHPの改修企画を依頼された。
 
アクティブ会員600名超のメディアで、
毎日数十記事が上がり、掲示板のように使われている。
 
作成されたのは3年前。
僕の大先輩にあたる方が今までプロトタイプ〜運用までやってきた
WordPressの大きなサイトだ。
(まあ、これからもPHP周りはその方にやってもらうのだが・・・)
 
 
じゃあ、何を依頼されたのかというとこうだ。 

「このサイトをええ感じに改修する案を出して欲しい!」

 難易度ハイパーマックスである。
抽象度ウルトラマックスである。
ええ感じってなんやねんw
 
でも、こうゆう依頼はクリエイティブ案件だと実は多い。
 
 
例えば、
 
先日、ブライダルのエンドロール撮影のお仕事をした時、
マネージャーからの依頼は「ええ感じの画をいっぱい撮ってきて!」だった。
 
現在扱っている案件だと、HPの改修企画と同じ会社に依頼されている
ニュースレターの作成は「原稿をええ感じに編集しといてやー!」である。
 
 
まーそんなもんだよね。
だから、今回のHP案件もそうなるわなーと。
 
と思いつつ、でも、なぜこんなに難易度が高いと感じるんだろうか?
考えてみた。
 

「ええ感じ」はプロダクトアウト案件なのか?それともマーケットイン案件なのか?

ここで、ふと気になることがあった。
今回の仕事は「ええ感じにする」である。
 
しかし、それは果たしてこちらの意思で決めて良いものなのだろうか。
 
確かに、僕が「ええ感じ」と思えば「ええ感じ」案件完成!になるのだろう。
ただ、それって誰が得するんだろう。
 
 
今回の地味に難しいところは、
依頼を受けた社長が喜べばOKというものではなく、
中の会員がどれだけ満足するかというところにパラメータが多めに振り分けられるであろうということである。
 
実際に使うのは会員。
依頼を受けたのは社長。
そして、企画を出す僕(と先輩)。
 
 
そこで、出した解決策は結局こうだ。 

「ええ感じ」案件って、マーケットインじゃね?

まー、そうだよねっていうw
てめーらで好き勝手に作ってんじゃねえっていうのはそりゃそうだ。
 
ただ、案外この視点は
実際に仕事をしてみるとポッカリと忘れてしまうことが多い。
 
 
サービスを改修する
=自分たちで考え自分たちで直す
 
こう書くと聞こえは良いが、外してしまう可能性も高い。
結局「改善」って、今よりも良くなるようにすることである。
 
今いる会員、これから入ってくる会員、
運営側、経営側、
 
様々なステークホルダーがいる中で、
作り手が恣意的に考えることはなかなかに難しい。
 

サービス/プロダクトを知っているのは誰だろう?

というより、
結局、一番サービス・プロダクトのことをわかるのは、
作り手ではなく使い手だと思うのだ。(異論はあるだろうが)
 
サービス・プロダクトは使ってなんぼである。
今の時代、一発で完全なものを完成させられることはなく、何度も改修して徐々に良くしていくものである。
 
少しずつプロダクトとして成長していく過程をも楽しむ。
まるでアイドルやスポーツ選手を応援するような感情にも近いのかもしれない。
 
 
つまり、一番意見をくれるのは誰なのか?
そう、使っている人だ。
 
何度も使い、違和感をどこかに感じ、
それでもヘビーに使ってくれる顧客こそが意見を聞くべき対象なんだと思う。
 

クリエイティブな仕事とマーケットインが相まみえるという、どことない矛盾は感じるけれど

クリエイティブというのは何となく一般的にアーティスティックなイメージがあり、その人のオリジナリティーで勝負しているという感覚はある。
 
しかし、こと価値と価値の交換が成立している(成立させている)場合においては、使い手の声を聞きながらうまく伸ばしていくのが先決だと思う。
 
 
基本的にまずはサービスが生き残ること。続くこと。
それを担保した上で次のフェーズとして、自分らしさを入れる。
 
そのレベルが求められるということを鑑みれば、クリエイティブな仕事は時にマーケットインとして捉えることもあると思うのだ。
 
 
p.s.
文章マジメ乙。
 
p.p.s.
この辺りの思考はちょっとまとめていきたい。
だんだんとわかりやすくできればなーという感じがします。
まだブレスト段階というのが否めない 笑