ボラセンのつぶやき

「彫刻」の世界が面白かった!彫刻の作り手を支えるシステムとは?<ボラセンが面白い人に会う旅第1弾①>

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From: ボラセン

 

こんにちは、ボラセンです。

僕は理系の大学で、

多くの人の卒業後の進路は

 

・大手企業のエンジニア

・国家公務員or都道府県庁公務員

・教師職

 

がほとんどです。

 

まあそれが当たり前っしょという空気なのですが、

今日、同じ学科(だけど今まであまり話した事の無かった)ある人と会ってきました。

 

年度末の押し迫った時期でしたが、

割とゴリ押しでアポイントをしました(笑)。

非常に申し訳なかったです。笑

 

 

同じ研究室の友人(通称ドローン少年、いつかちゃんと書きますw)から

紹介をしてもらいました。

紹介によると、その彼は上記のような進路をとる人が多い中、

なんと彫刻家になりたいとのこと。

春から東京を離れ、富山に弟子入りするとのこと。

 

あれ、、、

 

 

やばい、これは面白いぞ・・・!!

 

 

そんな、僕の中の面白い奴発見センサーが働き、

そういうセンサーが働いたときのみ行動が早くなる僕は(笑)、

 

紹介から5分後には既にアポ取りをしてましたw

(ちなみに、その時は研究室の新歓イベント中でしたね〜〜〜えへへ。)

 

 

そして先日、

実際に会ってきました!

 

以下、

便宜上紹介された彼のことを彫刻君と呼びましょう。

すぐにあだ名を付けるスタイル。

 

 

聞きたかったこと

僕が彫刻君に聞きたかったことは主に2点。

・彫刻の世界はどんな感じなのか?(マーケティング視点)

・なぜ彫刻君がその世界に入ろうと思ったのか?(キャリア視点)

 

それを

根掘り葉堀り聞いてきました!

 

今回は、マーケティング視点でレポートします。

 

 

 彫刻といえば富山県南砺市井波地区というブランド

会う前に多少リサーチくらいはしないと、という

人として最低限のマナーをギリギリ持ち合わせていたボラセン氏は、

 

約束の場所に行く電車の中で10分間だけリサーチしました(わりとアウト)。

 

 

と言っても、どうやって調べればいいんだろう・・・

 

 

紹介者のドローン少年から「富山行くらしいよー」とだけ聞いてたので、

取り敢えず発想が安易なボラ氏は「富山 彫刻」とGoogle先生に聞いてみました。

 

すると、めくってもめくっても富山県南砺(なんと)市井波地区という地名が出てくる。

 

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富山県南砺市富山県の南西部、

富山市と石川県金沢市との間、岐阜の白川郷や飛騨の北に位置する。

 

うーん、何でここなんだろう・・・?

 

明らかに時間が足りなくて、

それだけの情報だけを持って彫刻君に会いました(完全アウト)。

 

 

今のくだりを10分間だけという事実を除いて彫刻君に伝えると、

「俺はそこに行くんだよ。そんなところ良く知ってるね!」とのこと。

やった、褒められたぜ!

彫刻君、絶対この記事見ないでね!笑

 

 

まあそんなことは良いとしてw、

 

富山県南砺市井波地区にはいくつもの彫刻工房がある。

江戸時代から続く井波彫刻で、

いわゆる伝統工芸。

井波って?|井波観光案内所|古い街並が残る日本一の木彫りのまち

 

ただ、

彫刻は昔からあちこちでやっていた工芸であり、

伝統だからという理由でそこに職人は集まらないし、

仕事も集まらない。

 

でも不思議なことに、

現在だと彫刻の発注をしよう→まずは富山の南砺市だ!

という流れになっています。

 

 

それは、

彫刻家をみんなで支え合うためのあるシステムを作っているからです。

 

 

チームで仕事を取り、チームで人を育てる

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彫刻氏によると、

南砺市井波では彫刻工房同士をつなぐ協同組合を作っているそうです。

(HP→http://www.inamichoukoku.com/index.html

 

一つ一つの工房では個人のネットワークで仕事を取らなければなりませんが、

協同組合という大きなチームで仕事を請け負っています

 

チームとなるメリットは、

・「井波彫刻」としての信用、ブランドが上がる

・個人では作れないネットワークが生まれる

・自分ではできない仕事を仲間の工房に振れる、もしくは振ってもらえる

ということが挙げられます。

 

自分1人で持っているカードは1色でも、

3人集まれば3色、10人集まれば10色。

 

ちなみに、この井波協同組合では約200人の職人がいるそうです。

1色で闘うか、200色で闘うか。

そういうことですね。

 

 

また、

一つ一つの工房では弟子を持つのが大変という特徴もあるそうです。

 

工房側

弟子の間は値札を付けれる作品が出せないため、

売上は上がらないのに経費は増える。

よって渋い。

 

弟子側

基本的に見て盗めの世界で、学ぶのが大変。

工房の一弟子だと1人前になるまで10年はかかる。

つまり渋い。

 

後継者不足と言いつつも、

後継者を育てる余裕がない、というのが実情らしい。

さすがに渋い。

 

 

そのため、

協同組合として一括で訓練校を作っています。

 

工房がそれぞれお金を少しずつ出し合い、

若者が彫刻を基礎から学べる学校のようなものを週一回開催、

実際に活躍している彫刻家が教える

というシステム。

 

これにより、

工房は弟子を取りやすくなり、

弟子は見て盗むではないきちんとした教育を受けれるため、早く彫刻家になれる。

(実際、週1回でも5年でほぼ一人前になれる)

 

 

まとめ

このシステムはいいですね・・・!

これこそがチームになる強み。 

 

今回は彫刻というプロダクトでしたが、

モノづくり全体に当てはめることのできるモデルではないでしょうか? 

 

彫刻家を支える仕組み

かなり参考になりました。

 

 

そして次回は、

彫刻君の考え方についてお伝えします。

なぜそんな「人と違う道」を選んだのか?

お楽しみに! 

borasen.hatenablog.com